- グリーンボンドは、国際原則や環境省ガイドラインで掲げるグリーンボンドの核となる4つの要素(調達資金の使途、プロジェクトの評価と選定のプロセス、調達資金の管理、レポーティング)に適合している必要があります。
- また、発行体は、グリーンボンドが上記4つの要素に適合しているかについて、グリーンボンド・フレームワーク又は目論見書等の法定書類で説明し、外部レビューを活用することが重要な推奨項目となっています。
❸ 調達資金の管理
調達した資金は、グリーンプロジェクトに充当されるよう、適切に追跡管理されるべきです。また、グリーンボンドが償還されるまでの間、追跡されている調達資金の残高は、一定期間ごとに、当該期間中に実施された適格グリーンプロジェクトへの充当額と一致するように調整されるべきであり、発行体は、未充当資金の残高についての想定される一時的な運用方法を投資家に知らせるべきです。
調達資金の追跡管理の方法の具体例
- 調達した資金を、会計上区別された補助勘定を設けて記入し、グリーンプロジェクトに充当した場合に当該補助勘定から支出する
- 社内システムや電子ファイルにより、調達資金の全額とグリーンプロジェクトへの充当資金の累計額を管理し、定期的に両者を調整し、グリーンプロジェクトへの充当資金の累計額が調達資金の全額を上回るようにする
- 調達資金を別口座に入金しその全額をその他の事業資金と区別して管理する。グリーンプロジェクトへの充当は、当該別口座から行う
投資家への事前説明事項
- グリーンボンドにより調達される資金の追跡管理の方法
- 発行体は、グリーンボンドによる調達される資金の追跡管理の方法について、フレームワーク等により投資家に事前に説明すべきです。
- 未充当資金の運用方法
- 発行体は、充当対象プロジェクトが決定していない場合や、充当対象プロジェクトは決定しているものの資金充当のタイミングが来ていないために一時的に未充当となる場合に、未充当資金の運用方法を投資家に事前に説明すべきです。
運用方法例:現金又は現金同等物、短期金融資産等の安全性及び流動性の高い資産による運用、適切な環境経営方針を有する金融機関等の口座に預け入れる