直接金融が中心となりESG金融を推進させている中、我が国の間接金融中心の金融構造を踏まえれば、融資においてもESGへの配慮を促していくことが、ESG金融拡大の鍵となります。特に、地域金融機関は地域の核として、地域の持続可能性の向上に資するESG地域金融の実践が期待されています。
地域金融機関には、地域の特性に応じてESG要素を考慮した金融機関としての適切な知見の提供、ファイナンス等の必要な支援や事業性評価において環境要素を組み込むなどの、特に“E”に着目した地域金融の一層の促進が重要となります。
環境省ではこれらの取り組むべき事項に係わる様々な事業を展開しております。
ESG地域金融タスクフォース
ESG金融ハイレベルパネルの行動する場としての側面を強化し、具体的な議論を深めるため、ESGパネルの下にESG地域金融タスクフォースを設置しました。当タスクフォースは持続可能な社会の形成に向けた地域金融機関の地域における役割について議論し、ESG地域金融の普及展開に向けた戦略・ビジョンの作成を目的としています。
地域におけるESG金融促進事業
地域金融機関には、地域の課題解決や資源の活用に資するビジネスの構築支援や、ESG要素を考慮した適切な知見の提供やファイナンス等の必要な支援が期待されています。
当事業は、このような金融機関の活動を後押しするための支援事業です。
実践ガイドのポイント
「ESG地域金融実践ガイド」は、ESG地域金融の実践アプローチを解説した上で、具体的な取組実践をサポートするマニュアルとして作成しています。
また、実践ガイド・事例集のエッセンスや勘所を要約し、ESG地域金融実践のはじめの一歩を踏み出す際の基礎的な理解に軸足を置いた「ESG地域金融ハンドブック」、ESG地域金融実践の大所高所の問題意識や理念・経営層コミットメントの必要性を記載した「エグゼクティブサマリー」も作成しています。
ESG地域金融アンケート実施について
我が国では間接金融による資金調達の割合が大きく、特に地域の金融機関には、その地域における環境課題と経済・社会的課題の同時解決に向けた取組が期待されており、ESG金融の更なる拡大に向けて、間接金融の主体である都市銀行、地方銀行、信用金庫等の金融機関を対象に、ESG金融の取組状況について、我が国として初めて調査を実施しました。
ESG地域金融の先行事例集
環境・社会へのインパクト創出、地域の持続可能性の向上等に資する地域金融機関の取組事例集です。