2021年11月10日、ASEANタクソノミー委員会(ASEAN Taxonomy Board: ATB)は、ASEAN域内の官民双方の金融におけるサステナブルファイナンスを促進することを目指し、「サステナブルファイナンスのためのASEANタクソノミー」(ASEAN Taxonomy for Sustainable Finance、「ASEANタクソノミー」)の初版を公表した。なお、ASEANタクソノミー委員会は、ASEAN加盟国の財務相と中央銀行総裁によって組織されるASEAN財相・中央銀行総裁会合の支持のもと、ASEAN資本市場フォーラム(ASEAN Capital Markets Forum: ACMF)、ASEAN保険監督社会議(ASEAN Insurance Regulators Meeting: AIRM)、ASEAN金融統合シニアレベル委員会(ASEAN Senior Level Committee on Financial Integration: SLC)、ASEAN資本市場開発作業委員会(ASEAN Working Committee on Capital Market Development :WC-CMD)によって2021年3月に発足した。
本資料は、今回発表された「ASEANタクソノミー」初版の概要を説明するものである。ASEANタクソノミー初版は、EUをはじめとする他の国や地域において公表されたタクソノミー案を参考にしつつ、ASEAN加盟各国の様々に異なる産業構造と経済発展段階に対応するべく、多層構造(Multi-tier)によるアプローチを採用している。ASEANタクソノミーは、セクター共通で、タクソノミー適合に関する質的基準を定める「基本フレームワーク」(Foundation Framework:FF)と、セクターごとに詳細で定量的な適合基準(閾値等)を定める「プラス基準」(Plus Standard:PS)の二段階の評価段階を設定し、それぞれの段階において、適格(緑:Green)・不適格(赤:Red)の二分法の判定に加えてその途中段階(琥珀=黄:Amber)の区分を採用する点に特色がある。

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