近年、パリ協定やSDGsから発せられる長期的なさまざまなシグナルを大きな背景として、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)、すなわち持続可能性を巡るESG課題を考慮した資金の流れが、世界的かつ急速に広がってきています。こうした状況を踏まえ、新しい時代、新しい成長の創造に向けて広く金融市場からのアプローチや取組の方向性等を探るべく、国においてもその流れを一段と広げていくため、今般、直接金融・間接金融の垣根を超えて、ESG金融懇談会が2018年1月より計7回に渡って開催されました。ESG金融懇談会では、金融市場の主要なプレーヤーが一堂に会し、国民の資金を「気候変動問題と経済・社会的課題との同時解決」、「新たな成長」へとつなげる未来に向けた強い意思を共有いただくとともに、それぞれが今後果たすべき役割について闊達な議論をいただき、出席委員より提示された様々な御意見を踏まえ、提言がまとめられました。

ESG金融懇談会における主なテーマ

第一回
金融市場において持続可能性を巡る課題(ESG課題)を考慮することがなぜ重要なのか
第二回
企業との建設的な対話に向けて何が求められているのか
第三回
直接金融が環境・社会の持続可能性にインパクトを与えるためになすべきことは何か
第四回
ESGの視点から考える新たな地域金融モデルの方向性
〜基本的なコンセプトや課題の整理・確認等〜
第五回
融資先企業との対話や事業性評価等の実効性向上に向けたESGのポテンシャル
(持続可能なビジネスモデルに資する実践面の工夫・改善等)
第六回
SDGs の具現化、持続可能な社会の構築に向けて間接金融の果たす役割
第七回
ESG金融懇談会 提言(案)について