ポイント
Science Based Target (SBT)を含むSPTは、既存のサステナビリティ戦略とKPIに連動
- TESCOは、イギリスに本拠を置き、中央ヨーロッパやアジアにも展開する小売業を主体とする企業である。
- 2020年10月に初のサステナビリティ・リンク・ローンを調達した。融資総額25億ポンド(約32億USD)、期間3年のRCFであり、既存の30億ポンドのRCFを置き換えるものである。
- 当該SLL組成には、BNPパリバがサステナビリティコーディネーター兼コーディネーターを務めた。
- 当該SLLのSPTは、TESCOのサステナビリティ戦略「Little Helps Plan」の既存のKPIであるスコープ1とスコープ2のCO2排出量削減率、再生可能エネルギー調達率、食料廃棄率に連動して設定されている。TESCOは、2017年、1.5℃目標に沿う形でSBTを設定、2030年までに再エネ100%達成の目標設定などを行っている。
詳細
概要 | 実行年月 | 金額(百万USD) | 融資期間 | 利率 | |
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1 | 2020/10 | 3200 | 2023/10 | 不明 | |
ローン市場協会(LMA)のサステナビリティ・リンク・ローン原則に基づいている。 |
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サステナビリティ計画との関係 |
TESCOのサステナビリティ戦略である「Little Helps Plan」では、4つの主要分野としてPeople、Product、Planet、Placesを提示。主要分野におけるマテリアリティを2017年に特定、2018年にはKPIを設定している。毎年、KPIに沿ったパフォーマンス結果を公開している。Planetのマテリアリティとして特定されている気候変動に関しては、2009年に2050年までにネット・ゼロ達成を掲げ、2017年には、1.5℃目標に沿ったSBTを取得し、2030年までに再生可能エネルギーによるエネルギー調達を100%にする目標を掲げている。今回のSLLのSPTは、これらKPIに連動する形で設置されている。 |
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SPT |
今般SLLのSPTは、TESCOのサステナビリティ戦略「Little Helps Plan」の既存の以下3つのKPIに沿って設定されているが、具体的な数値などの詳細はウェブサイトからは確認できず。
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レポーティング |
各主要分野のマテリアリティ項目ごとに設定されたKPIに対する実績(一部SPTと重複)は、2017年以降、毎年のサステナビリティレポート(Little Helps Plan Report)にてデータ・コメンタリーを開示している。 |
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レビュー |
不明 |
- Environmental Finance (2020) “Green and Sustainability Linked Loans Database”、TESCO(2020) “TESCO Little Helps Plan” 等を基に環境省作成