借り手の包括的な社会的責任に係る戦略とSPTsとの関係

サステナビリティ・リンク・ローンの借り手は、自らの包括的な社会的責任に係る戦略に定めているサステナビリティ目標と、その目標がSPTsと整合することを貸し手に明確に伝えるべきとされています。

SPTsの設定と借り手のサステナビリティの改善度合の測定

SPTsは、借り手のサステナビリティに係るパフォーマンスを測定するため、取引ごとに、借り手と貸し手の間で交渉し、適切なものを設定するべきとされています。また、SPTsは、借り手のビジネスにおけるマテリアリティ(重要課題)に関連した野心的かつ有意義なもので、事前に設定するSPTsのベンチマークに関連して借り手のサステナビリティの改善に結びつけられているべきです。最近のパフォーマンスに基づいて、定量的なものでなくてはなりません。なお、野心的かつ有意義なものとは、借り手の企業活動が環境や社会にもたらすポジティブ及びネガティブなインパクトを包括的に捉え、サステナビリティに関連するポジティブなインパクトが大きい、又はネガティブなインパクトを大きく改善させるものであり、達成困難度を踏まえて総合的に判断されるべきです。
SPTsは客観性が重要であり、その内容の適切性について、借り手は第三者の意見を求めることが望ましいとされています。もし、第三者の意見が求められない場合、借り手は、 SPTsの内容を検証するために、内部の専門的知識を示す又は開発することが強く推奨されます。

レポーティング

借り手は、可能な場合には外部機関によるESG格付等のSPTsの達成状況に関する最新情報を入手できるように、少なくとも1年に1回以上、貸し手に報告するべきであるとされています。借り手として、サステナビリティ・リンク・ローンによる資金調達であること を主張・標榜し、社会からの支持を得るためには、透明性を確保することが必要です。このため、借り手は、サステナビリティ・リンク・ローンであることを表明する場合には、SPTsに関する情報を一般に開示するべきであるとされています。

レビュー

【外部レビュー】
借り手は、サステナビリティ・リンク・ローンのフレームワークに関し、上記1から3までに記載している事項に係る自らの対応について、客観的評価が必要と判断する場合には、外部機関によるレビューを活用することが望ましいとされています。また、SPTsに関する情報が公開されない、又はSPTsに関する情報に対して監査や保証報告書が付されてないサステナビリティ・リンク・ローンの場合、借り手は、SPTsに対する達成状況について、外部機関によるレビューを取得することが強く推奨されます。

【内部レビュー】
外部機関によるレビューを不要と判断する場合、SLLのフレームワークの適切性や、SPTsに対するパフォーマンスの算定をするなど自己評価を行うために、内部の専門的知識を示す又は開発することが強く推奨されます。また、貸し手に対し事前に、自己評価を行う旨と、自己評価プロセスを策定した上で、内部的な専門性を、十分な透明性をもって説明すべきであるとされています。適切な場合には、その旨を一般に公開すべきでもあります。最後に、自己評価結果についても、要請があった場合は、貸し手に報告されるべきです。

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