グリーンローン原則(Green Loan Principles: GLP)

グリーンローン原則(GLP)は、グリーンローン借入に関する自主的ガイドラインです。GLPは、グリーンローン商品の開発を促進し、誠実性を維持するため、シンジケートローン市場で活動している主要な金融機関の代表から成る作業部会によって2018年に策定され、その後逐次改訂が行われてきています。GLPは、ローン・マーケット・アソシエーション(LMA)、アジア太平洋ローン・マーケット・アソシエーション(APLMA)、ローン・シンジケーション&トレーディング・アソシエーション(LSTA)が発行元となっています。また、GLP は、金融市場における一貫性を向上させることを目指し、国際資本市場協会(ICMA) のグリーンボンド原則(GBP)を踏まえ、これを参照しています。

2020年10月現在の最新版はGLP(2020年版)PDFデータです。GLP(2020年版)は、次の4つの核となる要素で構成されています。

なお、2020年5月には、Q&Aを中心としたグリーンローン原則に関するガイダンス(英語)PDFデータを公表しています。また、2020年10月には、不動産に関連したグリーンローン原則の適用についてのガイダンス(グリーンビルディング)(英語)PDFデータ不動産に関連したグリーンローン原則の適用についてのガイダンス(改修プロジェクト)(英語)PDFデータを公表しています。

1. 調達資金の使途

  • グリーンローンの基本的な決定要因は、調達資金がグリーンプロジェクト(R&D を含む、関連的支出や付随的支出を含む)のために使われることであり、そのことは、融資書類等に記載すべきと規定
  • グリーンプロジェクトに適格な事業区分を例示

2. プロジェクトの評価と選定のプロセス

  • グリーンプロジェクトの選定基準やプロセス等について、貸し手に伝達すべき点(環境面での持続可能性に係る目標、グリーンプロジェクトとして判断するプロセス、適格性の基準)を規定
  • 遵守すべく努める環境的基準又は認証についての情報開示を奨励

3. 調達資金の管理

  • 調達資金は別勘定で管理すること、および、管理の透明性確保について規定
  • ローンファシリティが1つ以上のトランシェの形をとる場合、各グリーントランシェを明確に指定し個別勘定で管理することを規定

4. レポーティング

  • 貸し手に対して開示すべき調達資金の使途に関するレポーティングの内容等について規定
  • 特に、調達資金全てがグリーンプロジェクトに充当されるまで、また、その後も重要な事象が生じた場合は、必要に応じて調達資金の使途に係る最新情報を貸し手に対して開示すべきと規定
  • プロジェクトによる効果の測定にあたっては、透明性が特に重要であるとし、定性的にまた可能な場合は定量的に行い、その定量的な測定の方法論および、または前提条件を開示することを推奨

上記4つの核となる要素には含まれていませんが、GLPは外部レビューの実施を定めています。グリーンローンの借り手は、必要に応じて、外部レビューの実施を行うことを推奨しています。

また、ローン市場が伝統的に関係主導の市場であることに留意して、別の方法として、貸し手が借り手とその活動について幅広い実際的な知識を持つであろうことを考えれば、借り手はグリーンローンが GLP の主な特性に合致することを確認する内部的な専門性を実証または開発してきている場合には、借り手による自己認証で十分な場合もありうるとしています。

参考までにGLPの日本語版(2018年版)PDFデータはこちらをご覧ください。

参考文献

  • LMA, APLMA, LSTA (2018) 「グリーンローン原則(環境省仮訳)」
  • LMA, APLMA, LSTA (2020) Green Loan Principles
  • LMA, APLMA, LSTA (2020) Guidance on Green Loan Principles
  • LMA (2020) Guidance on the application of the Green Loan Principles in the real estate finance (REF) lending context (Green Buildings)
  • LMA (2020) Guidance on the application of the Green Loan Principles in the real estate finance (REF) lending context (Retrofit projects)