発行体名 Berlin Hyp
ドイツ
発行(年・月) 2018年4月
発行金額 5億ユーロ
利率 1.125%
償還期間 10年
調達資金の使途 グリーンビルディング取得・建設・改修向けローンのリファイナンス
プロジェクトの評価及び選定のプロセス 同社の査定部門の評価に基づき、信用審査部門がグリーンビルディングの適格性を提案し、財務部門が適格グリーンローンとして承認。
調達資金の管理 同社のローン・モニタリングシステム
レポーティング グリーンボンドによる調達資金の使途、CO2削減に係る影響等に関する年次レポートを発行。
外部レビュー セカンドオピニオン(oekom research AG)
特徴等
  • Climate Bonds Initiative (CBI)がインパクトレポートの優良事例として選出。
  • 同社は、2015年に発行された世界初のグリーンカバードボンドを発行(カバードボンドとは、金融機関が保有する貸付債権を組み合わせ、それを担保として発行する社債)。
  • 同社は、長期的に責任のある、かつ、リスクを意識した企業戦略を追及している。同社は、持続可能で高エネルギー効率のビルに資金提供することによって、CO2排出の回避に積極的に取組んでおり、2020年末までに同社の全体的な貸付ポートフォリオの20%をグリーン貸付で達成するという意欲的な戦略目標を掲げている。
  • グリーンボンドを通じたグリーンビルディングへの融資は、同社の本業である商業用不動産貸付に関連するサステナビリティ対応策である。同社は投資家基盤と商品の多様化を目指しており、グリーンボンドの発行を通じて、環境投資家からの更なる投資を呼び込むことも目的としている。同社のグリーンボンドプログラムでは、エネルギー効率の高い商業用不動産ローンのリファイナンスに焦点を当て、同社が発行する、もしくは、今後発行される、全てのグリーンボンドに統一されたアプローチを採用することで、投資家に対し透明性を確保している。
  • 同社の不動産鑑定士兼エネルギー効率スペシャリストであるHelmut Kolb氏は、「昨今の外部変化に対し、同社のグリーンボンド適格基準が長期的な視点でどれほど強固であるかを見直す必要があった」としている。
  • 同社のグリーンボンド年次レポート2017/2018では、2017年3月1日~2018年2月28日の報告期間に、同社のグリーンファイナンスポートフォリオが934百万ユーロ増加し、最初のグリーンボンド発行(2015年)以来、ポートフォリオは450%以上の成長を達成したとしている。
  • 発行体ホームページおよびBerlin Hyp “Green Bond Framework 2018年度”、 Berlin Hyp “Annual Report 2017/18 Green Bonds”、 Sustainabonds “No resting on its laurels Berlin Hyp tightens green bond framework.”などをもとに環境省作成