環境省では、グリーンボンドの環境改善効果に関する信頼性の確保と、資金調達者のコストや事務的負担の軽減とを両立し、国内におけるグリーンボンドの普及を図ることを目的として、国際的に広く認知されているGBP(グリーンボンド原則)との整合性に配慮したガイドラインを策定しています。
2026年8月に、国際原則の改訂内容の反映、市場の現状を踏まえた解説の追加を行い、「グリーンボンド及びサステナビリティ・リンク・ボンドガイドライン2026年版」を策定しました。
本ガイドラインは、発行体、投資家その他の市場関係者の実務担当者が、グリーンボンドに係る具体的対応を検討する際に参考とし得る具体例や、日本の市場特性に即した解釈を示すものです。また、グリーンウォッシュ(実際は環境改善効果がない、または、調達資金が適正に環境事業に充当されていないにもかかわらず、グリーンボンドと称すること)の懸念がある債券が市場に出回る事の防止にも留意しつつ、健全な市場形成とグリーンボンドのさらなる普及を目的としています。
なお、2020年版以降のガイドラインでは、サステナビリティボンドについても言及しており、グリーン性を有するサステナビリティボンドにも適用可能です。
改訂履歴
| 年月 | 改訂内容 | 掲載資料名 |
|---|---|---|
| 2026年8月 | ガイドライン本体を改訂(国際原則改訂の反映、解説の充実) | グリーンボンド及びサステナビリティ・リンク・ボンドガイドライン2026年版 |
| 2026年4月 | 付属書1(グリーンプロジェクトの判断指針及びグリーンリスト)を改訂(小分類名の見直し、注記の整理、関係法令遵守・地域共生への配慮を明記) | 付属書1 明確な環境改善効果をもたらすグリーンプロジェクトの判断指針及び別表(グリーンリスト)2026年4月改訂版 |
| 2025年7月 | グリーンリストを改訂(関連制度・市場動向を踏まえ、記載内容を拡充) | 付属書1 明確な環境改善効果をもたらすグリーンプロジェクトの判断指針及び別表(グリーンリスト)2025年版 |
| 2024年11月 | ガイドライン本体を改定(構成変更、国際原則改訂の反映、解説の充実) | グリーンボンド及びサステナビリティ・リンク・ボンドガイドライン2024年版 |
| 2024年3月 | 付属書1(グリーンプロジェクトの判断指針及びグリーンリスト)を改訂 | 付属書1 明確な環境改善効果をもたらすグリーンプロジェクトの判断指針及び別表(グリーンリスト)2024年版 |
| 2022年7月 | ガイドライン本体を改訂(各種国際原則との整合性確保) | グリーンボンド及びサステナビリティ・リンク・ボンドガイドライン2022年版 |
| 2020年3月 | ガイドライン本体を改訂(国際原則改訂の反映、市場動向を踏まえた記載の充実) | グリーンボンドガイドライン2020年版 |
| 2017年3月 | GBPと整合した国内ガイドラインとして初版を策定 | グリーンボンドガイドライン2017年版 |
グリーンボンドガイドラインの基本的な考え方
- グリーンボンド市場は、本来、発行体と投資家の間での、十分な情報を基礎とした対話を通じて成熟していくべき。グリーンボンドに期待される事項をあらかじめ整理しておく事は、発行体と投資家の間の対話の基礎となることに加え、これらの者がそれぞれのステークホルダーに対してグリーンプロジェクトに関する資金調達・供給であることを説明する上でも有用である。
- 発行体と投資家の双方にとって、グリーンボンド一般の「グリーン性」に対する社会的な信頼が維持される事は重要。特に、グリーンウォッシュの懸念がある債券がグリーンボンドとして市場に出回ることの防止は極めて重要。
- 国際的に広く認知されているグリーンボンド原則との整合性に配慮。
- 発行体による情報開示、その情報を活用した投資家等による評価が重要。これにより、発行体の対応の多様性を確保しながらも、グリーンウォッシュの懸念がある債券が出回ることに関する市場の牽制を働かせることができる。
グリーンボンドに期待される事項と具体的対応方法については、各要素を4つの階層(「べきである」、「望ましい」、「奨励される」、「考えられる」)で整理し、適格性の指標となるようにしています。
本ガイドラインの構成
- 第1章
- はじめに
- 第2章
- グリーンボンド
- 第1節
- グリーンボンドの概要
- 第2節
- グリーンボンドに期待される事項と具体的対応方法
- 調達資金の使途
- プロジェクトの評価と選定のプロセス
- 調達資金の管理
- レポーティング
- グリーンボンド・フレームワーク
- 外部レビュー
- 第3章
- サステナビリティ・リンク・ボンド
- 第1節
- サステナビリティ・リンク・ボンドの概要
- 第2節
- サステナビリティ・リンク・ボンドに期待される事項と具体的対応方法
- KPIsの選定
- SPTsの設定
- 債券の特性
- レポーティング
- 検証
- 第4章
- 投資家に望まれる事項
- 第5章
- 本ガイドラインの改定
各要素において以下のように整理し、具体的な対応方法を示しています。
- 「べきである」事項
- グリーンボンドと称する債券が備えることを期待する基本的な事項
- 「望ましい」事項
- 強く採用した方が良いと考えられる事項
- 「奨励する」事項
- 採用した方が良いと考えられる事項
- 「考えられる」事項
- 例示、解釈等を示した事項
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